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長岡行き

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P3150619.jpg「UD教育プロジェクト」が主催する第5回国際連携教育シンポジウム「国際連携教育とユニバーサル・デザイン」というので喋ってくれと言われたので行ってきました。会場は長岡技術科学大学。いろいろ考えたのですが(米原回り北陸本線とか高山本線富山経由とか)日程も詰まっていたのであきらめておとなしく新幹線東京乗り継ぎ。乗り換え前後がちょうど100分ずつくらいの見当ですかね。まあちいと遠い。

P3150616.jpg東海道新幹線には乗り慣れているわけですがJR東日本のは久しぶり、というか実は上越新幹線に乗るのこれが初めてじゃねえかな私。MAXときの、行きは2階席・帰りは1階席を選んで取ってみる。なんかこう、やっぱり微妙に天井が狭いですね。それにしても、高崎あたりまでは普通に冬の関東平野という風情だったのが、トンネルを抜けた途端に雪景色なのにはやはり驚きましたな。本当に『トンネルをぬけると雪国」なんだねえ、あれは上越線らしいですけど。雪というものにほとんど馴染みがないので(いや生まれたのは雪国のはずなんだが一切覚えていなくてですな)、多少おっかなびっくりです。

P3160627.jpgお仕事自体は、午後のリレートーク「教育のユニバーサル化を目指して」においてウチの特任講師と一緒に「語学教員と専門教員との協働による教材作成」というテーマで話すというものでした。なんで長岡技大がこういうことをやっているかというと、あそこはベトナムの大学とツイニングプログラムというのをやっているのですね。つまりベトナムで入学して二年半くらい現地の大学教育と日本語教育を受けて、日本の大学の3年次に編入してくる。そこで2年勉強してベトナム・日本双方から学位を授与されるとまあそういうプログラム。もちろん対象分野は工学ですが、それと似たようなプログラムを法学でやっている名古屋大の事例を比較するというスジではある。もちろんこちらは現地大学4年・日本大学院2年の流れだし、それぞれの大学から学士・修士の学位を取得するので長岡のようなダブルディグリープログラムとは違うわけですけどね。

面白かったのは、しかし、非常に限られた時間のなかで必要な語学力・専門知識・就学能力を身に付けさせるという課題に直面するとやっぱり同じようなこと考えるんだなということであって、いや長岡の方がだいぶ進展しているとは思うけれども、カスタマイズされた日本語教育(日常会話・一般的な語学力よりも専門分野重視)と、そのための専門・語学融合教育という方向に進む。ウチの場合はそれが法学を通じて日本語を学ぶ教材開発というプロジェクトになっているわけですが、工学の方がそれでも英語に頼れる部分があるのと元々の日本語自体がそれほど難しくなくなっていることもあって2+2でもなんとかなるのかな、法学だとそのあたりに限界もあるので4+2ですと、そういう感じだろうか。

もうひとつは「難しすぎない日本語」としてのPlain Japaneseという考え方があり、たとえば工学の一定水準の内容をそういうもので伝えられるようにしていくことは、もちろん留学生にとっても有益なんだけど日本人学生にも意味があるよねという話。文学とか表現自体に意味がある分野ではまた話が変わってくるわけだけど、内容を伝える媒体という視点に立てば小難しいだけの表現は有害無益なので、我々の視点からも再検討した方が良い。ちなみにこの水準より簡単な方にぐっと振ったEasy Japaneseというようなプロジェクトも別のところであり、それは災害時の情報伝達なんかを場面として想定している。長岡市が災害時の対処法などを在留外国人に伝えるためのリーフレットを作った時のお話というのもリレートークで聞いて、「やっぱりピクトグラムでないと伝わらないです」という結論だったことも踏まえると、大変に興味深い。つまり従来は留学生や在留外国人の日本語能力をいかに引き上げるかとか、それが難しい場合には英語でのコミュニケーションができないかとか、そういうことを中心的に考えてきたわけだが、場合によっては我々自身が使う日本語の方をコントロールすることでコミュニケーションを円滑化するという選択肢もあるだろうと、そういうことだろう。

法廷通訳の能力不足が原因で外国人の「裁判を受ける権利」の実質的保障が云々という議論もしばしば聞くところであり、もちろん関係各方面においてその能力向上のための努力がされているのも見るところだが、それより法曹三者がそもそも翻訳しやすい日本語で話すようにする方が早いのではないか、そのための提案とか基準としてPlain Japaneseのようなプロジェクトが使えるのではないかと、これは一応法学部にいる人間として思ったことであった。

P3160625.jpgところでこれがあくまで一過的にその土地を訪れた人間の言うことであることは承知で言うのだがなんか長岡は夢のような土地であって刺身は分厚いわ焼き魚は油乗ってるわ油揚げは香ばしいわさらにしぼりたての生酒というのを勧められて飲んだらこれがまた素晴らしく良い香りで最近醸造酒は過ごさないようにしているつもりなのだがついつい三杯ほど飲んでしまって酔っぱらいであった。こういうのはやはり地元の人に聞かんといかんなと思いつつ中でも気に入った銘柄の生酒を抱えて帰りの新幹線に乗るわたくし。また呼んでくれないかな。(3/24公開・なお写真は長岡技科大キャンパスの中央にあった通路のまた中央にあった水路に積もった雪。あれかい、これはやっぱり雪を溶かして流すための溝なのかね)

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