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カンボジア出張記(3)
開所式を終えて、シェムリアップへの移動です。プノンペンとシェムリアップというこの国の二大都市にある国際空港を結ぶ航空路ですがご覧の通りターボプロップ機(ATR72)なのでとことこ歩いて乗り込む。荷物もおじちゃんが貨物室に担ぎ上げてるわけですが。
ターボプロップなので雲を抜けたすぐ上くらい、『スカイ・クロラ』の舞台あたりを飛び続けます。下に見えているのはトンレサップ湖、カンボジア最大であり、雨季になると溢れて面積が3倍になるとも言われ、その洪水が運んでくる水分と養分を利用した「浮き稲」と呼ばれる作物が......という話は前にもしたな。今回はちょうど雨季の終わり近くだったので増水しており、右写真のような光景が随所に見られます。地面全体は洪水に沈んでしまって、丈の高い木のてっぺん付近だけが水面から出てるんですな。
さてまずは今回初めて行った「タプロム」遺跡の写真。
ここはどうも、密林の中に忘れられた(まあクメール人は別に忘れていなかったという話もあるわけですが)遺跡がどうなっていくかというのをできるだけ忠実に見せよう、というコンセプトで保存されているらしく、アンコールワットやアンコールトムと違って積極的な修復があまり行なわれていないようです。するとどうなるかというと、まず「榕樹」というのですが、数多くの気根を垂らした木が遺跡の石組みの隙間から生え、にょきにょきと大きくなって石組みをゆがめ、最終的には建築全体を覆い尽くし破壊してしまうと。遺跡のあちこちにそういうハリウッド映画に出てきそうな光景が展開されていて(実際なんだかいう映画を撮影したそうですが)、非常に趣のあるところです。おすすめ。
ただし環境全体も密林のままに近く、どういうことかというとむちゃくちゃ湿っぽい。なんか門から遺跡本体に続く道ですら雨の最盛期には水没してしまうので一生懸命土盛りしているらしいのですが、両脇には鬱蒼と茂る並木の奥に湿地が広がり、駐車場の砂利を足でひっかくと水が湧いてくるという具合で、気温も相まって全体的にプールサイドかサウナみたいな勢いです。そのあたり、刈り払って風通し良くしてあるアンコールワットなんかとはかなり違って体力を削られますので注意。まああっちはあっちで石造りの参道が太陽熱をため込んで鉄板みたいな状態になっているわけですが。
なお右の写真はシェムレアップ国際空港(国内線)のバゲッジクレイムです。飛行機から降ろしてカートで運んできた荷物をこのおにいちゃんがカウンター(いま座っているところ)に持ち上げるというシステムでしていやどうせ機体からも人力で下ろしてるんだからそこでみんなして受け取った方が早くねえ?とか思うんですが、ええ。
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