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ネットイナゴ?(2・完)

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思うに校正は健康に悪い(挨拶)。たぶん原稿を書く作業というのが時間をかければそれだけうまくいくというものでも努力すればいいというものでもなくて、だからしょっちゅう休憩を入れたりコーヒーを飲んだり逃避行動に走ったりして動いたり姿勢を変えたりするのに比べて、校正の段階になるとこれはもうやればやっただけ先に進むのでついつい根を詰めて肩を丸めた同じ姿勢で数時間座りっぱなしになるからという理由だと思うのですが。ああしんど。

ところで「炎上」現象のポイントは善意と悪意のコンビネーションだという話をしており、たとえば「隣人訴訟」のような過去の事例がそれとあまり変わらないというとすれば、そこでも同様のコンビネーションがあるのか、ということになろう。でまあそれはあると思う、というのがもう一つの話。

善意については、やはりこういう事例で批判のお手紙なりお電話なりをしてしまう人というのはだいたいいい人なんだろうと思われるわけである。自分と直接関係ない人の行為でも善だの正義だのにかなっていないと不愉快であってようし吾輩がひとつ意見してくれんというのは私などからすれば相当に過剰な善意とエネルギーの持ち主である。

じゃあ悪意の側はどうかというとこれは相当にはっきりしていて、つまりマスコミ報道である。だって当時は「隣人訴訟」について全国に情報を送ることのできる手段は他に存在していなかったのだからそれ以外考えようがないし、また批判が大規模になったのが判決に関する報道のあとからだったというのもその推測を補強している(それ以前に、直接的な人間関係のある範囲=訴訟について直接知る可能性のあった範囲では嫌がらせ等が発生していたという)。テレビ報道の内容はよくわからないようだが、新聞の見出しは次のようなものだったとのこと。すなわち、「近所付き合いに“冷水”」「被告“親切があだになるとは”」「“近所の善意”に厳しい判決隣人の行為に冷たい裁き」。まあよくあるタイプの報道だよな、と思うわけではあるが。

これを「悪意」とまで言ってしまうのは気の毒かもしれないと思うし、そもそも見出しとはそのためにあるものなのではあるが、しかし煽情的であり善良な人々の精神にインパクトを与えることで義憤を起こさせようとしているよな、とは言うべきだろう。要するに「煽る人」と「煽られる善意の多数」という構図はここにもある、と思うわけである。

***

ところで話は変わるが、朝日新聞などによると今回の参議院通常選挙は安倍政権の是非を評価するためのものだそうであり、たとえ与党が惨敗すればそりゃレームダック化はするだろうが政権交代が起きるわけでもなく、逆にもし起きたら与党が衆議院で絶対少数というすさまじいレームダック政権ができるだけなんじゃねえかと思うのでよくわからない。「いや自民党内で変わるんだ」という話なのかもしれないが看板が変わっても与党が参議院で少数なのは変わらないわけで、最初からレームダックになることが見えてる政権の引き受け手がいるのかねえ、麻生さんが《総裁選で選ばれれば》とか言ってるのもそんな役イヤだからじゃねえの、というのが一つ。それは結局我々は政権を担う気はありませんが与党が我々の言うことを聞かないとひどい目にあわせますということであってそれなんて少数派の専政? というのがもう一つ。

でまあ私としてはむしろ、マスメディアがどれだけ多くの国民を把持graspしているのか、国民のリアリティを把握graspしているのかが問われる選挙なのかな、と思っているわけである。本学の政治学の先生がゼミの学生たちと一緒に毎年やっている社会調査の結果というのを先日見る機会があって、ウチの学部生が対象だから世間さま一般よりはおそらく字を読むし社会的な事柄に関心がある傾向が強いと想定されるのだが、それでも日刊新聞を毎日読む人の割合はかなり低下している。じゃあテレビか? というともちろん彼らは日中の時間のほとんどを大学というテレビのない空間で過ごしているわけでそれも疑問かなあという気がする。夜はバイトしてるのか、ゲームしてるのか、ネットでも見ているのか。従来、新聞や雑誌を読んでいた分の時間がどこに費やされているのか、情報源がどのように変容しているのかということを含めてかなり気になる結果だなあと思っているわけである。

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TK さんのコメント (2007年7月29日 22:18):

ネットイナゴに類するものとして、○○ちゃんを救う会、に関するネット上の騒動があります。読んでいるとなかなか面白いですよ。

朝日に関しては、今朝、久しぶりにまともな識者の文章を読みました。京大大学院の先生でした。東大の準教授のも載っていましたが、記憶に残っていません。

選挙結果を見てみないとわからないのですが、多分、民主党躍進の原動力は、一人区での勝利でしょう。でも、一人区って、一票の格差の象徴だったと思うのですが。。。。。一票の格差によってもたらされた勝利って、なんなんでしょうか(と朝日は考えてくれるのでしょうか?)

私が、安倍さんだったら、選挙結果を厳粛に受け止め、小沢総理実現に全力を尽くすと思います。
で、もって、いやな仕事は全て小沢一郎にやらせるのです。もちろん、衆議院で多数を握っていますから、容認できない法案は全て葬りますが(対抗策として、小沢内閣が衆議院を解散するかもしれませんが、先手を打って、信任決議をすれば、解散の大義名分はなくなります)。

所で、今週(先週?)の東洋経済を読んだのですが、サッチャーって20年も首相をやっていたんですね。サッチャー後も、現政権で首相は3人目です。日本では、長いと言われた中曽根、小泉でもそれには到底及びません。やっぱり、参議院は議院内閣制のガンですね。

おおや さんのコメント (2007年8月 2日 01:06):

>TKさん
まあ大山先生の指摘されているとおり日本の議会制度というのは木に竹を接いでよくわからなくなっているところがあるので、どうしたものかなと思うわけです。
この段階で民主党政権というのは生まれた瞬間にレイムダックですし、信任決議をしても「政権基盤形成のために」とか言って解散しちゃえば法的にはOKですから、まあそこまでの手は打たないでしょうねえ。しかしまあ、本当にどうすることやら。

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