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で、なんで

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盆もろくに明けない15日なぞに移動していたかというと、本日から日本法教育研究センター夏季セミナーが本学で開催されているからであります。これは昨年ウズベキスタンはタシケント法科大学内に設置された名古屋大学法学部・日本法教育研究センターで勉強している学生諸君を日本に招いて実施するものでありまして、その趣旨は日本の社会・文化・風土あるいは日本人という代物を実際に見て体験してもらいたい、その経験を日本語・日本法の学習に生かしてもらいたいというところにあります。まあその、高級な社会科見学ですわな。

この「日本法教育研究センター」ってえのは今度9月にモンゴル(モンゴル国立大学内)に設置が決まっており、うまいこと予算がいただければベトナムにも作ろうかなという話になってたりするものですが、何が特徴かというと日本語で日本法の教育を行なうという点であります。従来の留学生は(1)法学教育を受けたが外国語は英語が中心というタイプか、(2)日本語教育をかなり受けたが法学をやっていないというタイプが主でして、それは何故かというと日本語を勉強する機会があまりないからだったようです。外国語学部なんかできっちり勉強する道は(国によって)あるものの、法学をやっていないのでいきなり院に入れるわけにもいかず、学部からもう一度ということになる。一方法学部に行くと、まあ国によって若干の差はあるものの日本語が第一外国語になることはなく、第二外国語として履修できることもまあそんなにない。で、法律はわかるから院に入れるけど日本語ができないということになる。問題は第一に日常生活の面にあり、つまり日本人は日本では日本語しか話したがらないので(まあ当然かと思いつつウチの留学生たちが白人だったら事情が違うんじゃねえかという気も多少)たいへんに不便である。第二に研究指導の面を考えると日本法の資料はそのほとんどが日本語で書かれているので(これも当然だと思われるだろうが法令の英訳も十分に整備されていないというのは中国・韓国あたりと比較しても少ない状況)どうやって文献を読ませるかということになる。でまた日本人であるところの指導教員は英語で書かれた日本法の文献なぞわざわざ読んでいなかったりするわけで、いや本当に大変なんですよこれ。ええ。

で。このあたりの問題は留学生が日本語できれば解決するんじゃないかという発想になったわけですね。まあ英語と競って第一外国語というのは非現実的であるにせよ(フランスはまだそれを夢見ているようですが)、日本の法学部におけるドイツ語・フランス語のように、それを専門にする人間なら読み書き意思疎通ができるというくらいのレベルになってくれれば、研究指導がたいへん楽に効率的になるのではないかと。まあ確かに、そもそも法律は言語を含む文化の上に存在するものであって、それらを適切に理解することは法律を正しく理解するためには必須であると言ってもよい。ドイツ語のできないドイツ法学者とかフランス語のできないフランス法学者とか、まあ実態はともかく基本的にあり得ないわけで、それと照らし合わせれば今まで行なってきた英語による日本法の研究教育の方がむしろ例外であるということになる。

そこで本学法学部としては、現地の大学で通常の法学の課程を履修しつつ、同時に日本語と日本法の入門的な教育が受けられるコースというものを構想し、それを実施するための機関として上記日本法教育研究センターを設置する運びとなったわけであります。問題として、あんまりどこもそういうことやってないので適切な教材もカリキュラムもなく、従って自前でほとんど作らんといかんという点があるわけですが、まあそんなのは教育面における理想に比べれば些細な問題だわはははははははは、はあ。

気を取り直して。え〜そういう次第でして今回は日本語学習歴1年から3年の学生計16名と引率教員3名をお迎えし、講義10コマに加え関係諸機関(市役所・市議会・裁判所・弁護士会・県警本部・警察署)の見学、2泊3日のホームステイ、京都・奈良へのエクスカーションという日程をわずか2週間で実施する予定となっております。講義実施にご協力いただいた諸先生方、見学を受け入れていただいた諸機関の皆さまには深くお礼申し上げます。読んでないと思いますが

で、わたくし何故かはともかくこの夏季セミナーの計画実施に動員されておりまして、本日の開校式において趣旨説明を行なえと言われたので暑い盛りの名古屋に戻ってきたわけであります。本気で暑い。ウズベクも夏は暑いはずなのですが、暑さの質が違うから気を付けるようにとは学生たちにも注意しておいたところ。湿気が元凶なので日陰に入っても意味がないんですよね。毎日朝から晩まで結構みっしりと予定が入っていまして(いや入れた側に私も入ってるわけですが)学生諸君が健康に過ごせるかどうかが気になるところではあるのですが、せっかく日本まで渡航してきてもらいましたのでがんばって学習に励んでほしいところであります。私も責任上この期間は研究室待機がかかっておりまして(もう一人の先生と交代ではあるのですが)、いやまあそこにいりゃいいだけですから実際にお世話してる事務の方々と比べれば天国みたいなもんですが、しかし朝起きて大学までは行かないかんもんな。たぶん昼頃には床に転がってると思います。暑い。

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Comment(3)

おおや さんのコメント (2006年8月23日 01:38):

あ〜いかん。学生間交流、講義実施、学内学外の案内や実地見学の付き添いなど多方面にわたって尽力していただいている法学部の学生諸君(SOLV: School of Law Volunteers)にはもちろん大いに感謝しているところなのであります。はい。

bun さんのコメント (2006年8月23日 19:04):

こんにちは。以前輸出衣類(ブラウス)のタグにある品質表示の意味をポーランド人から尋ねられまして、関連法規を訳してあげようと思ったのですが、ざっと調べても日本法(このときは「家庭用品品質表示法」でした)の正しい外国語訳というのが定まってなさそうなのにびっくりしたことがありまして、貴エントリを拝読してその時の苦労を思い出しました。

私が心配することでもないのでしょうが、このままでいいのでありましょうか。

おおや さんのコメント (2006年8月29日 19:13):

>bunさん
ども。あまりよくねえというのが本当のところでして、現状では必要そうな法律について関係官庁がおのおの英訳を作っているという状況であります。当然ながら訳語の統一性が取れていないとか利用者側で必要とする法律の訳ができていないなどの問題があり、しかし困ったものなので改善しなくてはならないという認識は関係者間で共有されるに至ったらしく、内閣官房に「法令外国語訳推進のための基盤整備に関する関係省庁連絡会議」てえのが設置されまして英訳の促進に取り組んでいるところです。
で、成果としての「法令翻訳データ集」(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/hourei/data1.html)というのが公開されており、標準対訳辞書とそれをもとにした重要法令の英訳の公開が進んでいます。実はこの辞書に関する研究を進めているのは名古屋大学・情報科学研究科の外山研究室で、私が3月に渡米したのもこのプロジェクト関係だったりします。まあその、というわけで改善方向に進んではいますので暖かい目で見守ってくださいと云々。

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>bunさん ども。
bun on で、なんで:
こんにちは。以前輸出
おおや on で、なんで:
あ〜いかん。学生間交

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