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フロリダ出張記(2)
ほとんど丸一日がかりでここフロリダまでやってきたのは、The 2nd International Conference on Social and Organizational Informatics and Cybernetics (SOIC'06)という国際学会で報告するためであります(写真は会場外見)。コンピュータやネットワークと社会・政治・倫理などの関係する問題について、学際的に・実務家も含めて問題発見的に考察しましょうという学会だそうで、ええっと、「情報ネットワーク法学会」の国際版みたいなものかしらん(行ったことないけど)。しかしこう、最初はドイツのある先生が主催するinvited sessionで報告という話だったのが、気がついたら普通のセッションに入れられており(というかどうやら'invited'とそうでないのの区別が消失したらしい(*))、その先生とは別のセッションになっており、さらにco-chair(共同司会)やってくれとかメイルが届くにいたり、だいじょうぶなのかこの学会は。
と思ったらどうもあまりだいじょうぶではない、と言うか、同じ場所で同じ組織の学会が6つくらい同時平行で開催されるというよくわからないシステムで、本筋はInformatics and Systemicsつまり理系の情報科学・工学の方にあり、コンピュータと教育の関係を扱うEista'06・社会の関係を扱うSOIC'06・政治を扱うPista'06あたりはおまけ的な感じなのですな。なんか会場も客室ひとつで参加者は10人強、まあ若干拍子抜けでしたがデビュー戦には良かったかもしれません。
しかし私の参加したセッションは報告者3名だったのですが、日本のインターネットにおける「炎上」現象を扱う(私)・MMORPGにおけるユーザの権利を知的財産権の見地から扱う・あるモデル下における知識共有の効率をシミュレートで測定する、というテーマでいやだから何がしたいんだこのセッションは。最後のは理系(**)の研究だから置いておくとしてもMMORPGの報告のレベルは学部のレポートだしなあ……と思っていたらイギリスの大学で教えている方だったらしくえ。そして私の語学力が間違ったことを信じている人にその間違いを理解させるには不十分なレベルであることが(今さらながら)判明したわけですが orz、そんなん日本語でも難しいわとは反論しておきたい(***)。しかしまあ、世界は広いということを実感できたことは極めて有益であった。うん。
ちなみにproceedings(予稿集)に出した原稿はこちら(英語・PDF)。海外向けに現象を紹介するのが主目的の原稿なので、「当たり前のことばかりじゃねえか」とか日本人がツッコミ入れるの禁止。書いていてWordさまが自分より有能であることを痛感しましたが、いや私「時制の一致」とか「単数・複数の一致」とかが死ぬほど苦手で、特に後者はナチュラルに書いていると半分くらい間違えてるような気がするのです。まあその、こんなんでも国際学会で報告はできるわけだし、正直に言って私より英語の苦手らしい方も堂々としておられますので、日本人はもっと自信を持っていいと思う。チェコ人とアメリカ人とインド人とオーストラリア人の英語を順番に聞いてたりすると頭痛くなってきますけどね。
ちなみにレセプションが終わって帰る時間(20時過ぎ)でもこんな感じでした。明るいなあ。
(*) 念のために言うと、査読にかからないのでinvitedの方がstatusが低い。
(**) 数式が出てきて自分にわからない研究は「理系」だと思っている。
(***) 「あれおかしくねえ?」と聞かれた相手に権利を保護すべきかどうかと誰が保護責任を負うかが別問題であることがわかっていなくて、物権と債権の違いが理解できていなくて、結論もいかなる法的効果を認めようとするものかその必要性も含めて判然としないとゆっくり説明したらわかってもらえたので、私の理論的能力の問題ではないと信じたい。しかしまあ、あれでアメリカのLSが卒業できるなら我が国のLSも捨てたものではあるまいなあ……と思ってからよく考えたら「学部生のレポートなみ」というのは我が国のLSでも教えている某弁護士さんの論文に対する私の評そのままなのであった。やんぬるかな。
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下らん感想ですけど、Cyberneticsなどというロストフューチャーなかほり漂う言葉が
現役稼動してる業界があることにちょっと感動。
会場の片隅でチューリングテストとかしてそう。
>諏訪さん
団体自体はInternational Institute of Informatics and Systemicsとかいうのですが、併催6学会のうち5つくらいでCybaneticsとか言ってるみたいですよ。私は「さいばーさいばー」言って喜んでました。