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雑感
自民党党紀委員会の決定でほとんどが離党勧告にとどまって拍子抜けという話もあるわけですがチャンスを与えたふりをしてヘタれた奴を笑いものにする戦術だったらどうしよう(挨拶)。いや結果論ではあれ反対姿勢を貫いても離党勧告止まり、ということは郵政民営化賛成に転じたりあらかじめ離党届を提出したりした人々は命惜しさに不要な妥協をしたヘタレということになってしまうし、かといって節を貫いた方もここで勧告に応じれば最後の最後にヘタレとして前述の人々より一層可哀想な目で見られてしまうだろうし、ツッパっても「チャンスは与えたのに」とか言われて真っ向打ち首。とかいう読みで本当にやってたらえらいことえげつないわけですが、まあ世間様が彼らのことをヘタレやなあと思って見てるかどうか私にはよくわからんのでこのへんで。さてさて。
- 週刊文春の議員年金廃止問題に関する記事の中で、民主党の廃止案が財産権の侵害ではないかという批判を受けているというのに対して「財産権なんて細かい話はどうでもいい」(細部あいまい)と反論している民主党議員がいてだからダメなんだと小一時間。君らが自分たちの金をどうドブに捨てようが知ったことではないけどね、他の議員さんたちが収めた掛け金(に由来する権利)は彼らのものなの。不当だから契約を取り消すってな方法論はナシと言わないけど、そのときは現状復帰にしないとダメでしょう。何だその「5割を一時金として返還」ってのは。半分取り上げる理由は何なんだ。
- というわけで一つの推測ですが、郵政民営化問題における民主党案を私が批判したのは間違いだったかもしれません。いや預入限度額を下げたら超過した分は返却するものだとてっきり思ってたけど、取り上げるつもりだったのかもしれないよ。なにせ財産権なんて細かい話はどうでもいいらしいから。財産権の保障こそが市民革命の根本的主張であり、もちろん福祉国家化によってかつてのように絶対的だとは思われていないけれども、その制約の根拠と限界をめぐってさまざまな議論が争ってきたのだというような歴史は、この方にはどうでもいいことのようですな。
- 「正しさ」のために金を燃す連中ってのは、そのうち本だって人だって燃やすようになるんですよ。そういや郵便貯金でトマホーク買えって言ってたのもこの党の議員さんだったっけ。自分の金と他人の金の区別がつかないのは体質ですか。
- ウエストミンスター型議会において野党には人民へのアピールしかできない(だからアピール型議会と言う)ってのはその通りなんだが、アピールってのは与党案の問題点を指摘したり実行可能な代案を提示したりすることであって、人目を引くためのトンデモ案を掲げてパフォーマンスすることじゃないような気がする。なんかどんどん社会党に戻っていくようで趣深い。
- かと思うと文春の仇敵であった朝日新聞は電波路線である。28日の社説「靖国と隣国 静かさを甘く見るな」。韓国外相の来日について「外相は来てくれた。(……)潘外相は、ただ握手をしに来たのではない。訪日を取り消して参拝に抗議するよりも、乗り込んで韓国の憤りや基本的な立場を直接伝えた方が得策だと判断したからだ。」って言い切る根拠が何なのかわからない。お前は潘外相の中の人か。この無根拠なご卓説というあたりが内田樹氏言うところの「イデオロギッシュ」な「語り口」というものだろう。つまりそこには自分が誤っているのではないかという畏れがないのだ。なお内田氏の愉快なところは他者の畏れの欠如にはかくも敏感であるのにその批判が自分の振る舞いにもあてはまるのではないかという発想がどうにも欠けているらしい点にあるのだが(そうでなきゃ『韓国人につけるクスリ』を読みもせずにタイトルだけで(というのは推測だがこのカシオミニを賭けてもいい)「愛国本」「排外本」のカテゴリに入れたりはすまいよ。って私も読んでないのだが著者の人のブログは、愛読するというほどでないが何かあるとぽちらぽちらと読んでいた。筆者は韓国で日本語を教えていた人で、その経験に基いて、だからその限りの経験だということにまあ自覚的に、韓国人とその社会について考えていた。例えば歴史認識について生徒たちに尋ねるとか、あるいは「嫌韓流」を韓国人に読んでもらって感想を聞くとか、そういう真面目な努力は経験の有限性の自覚とそれを広げようとする意志によってしか可能にならないだろう。筆者は対象としての韓国に現にコミットしている立場にいたのだから、アウトサイダーの位置から笑い者を仕立て上げて済む話ではなかったのだ。「愛すればこそ……」というブログの表題の前書きは、このような現実のコミットに支えられた重みを持っている。そのような現実の「ウリナライズム」批判を、観念の中だけにある「儒教圏」を根拠にしたウチダ先生が「愛国本」「排外本」と言って笑い者に仕立て上げる光景を何と表現すべきか。醜悪なブラックユーモアと呼んだのではブラックユーモアに失礼な気がするのだが、しかしこういう不感地帯がないと大量に本なぞ書けないのかもな、とは思ったわけである)、それはひとまず措く。
- もちろん最終的に来ることに決めたからには外相あるいは韓国サイドに来た方が来ないより有利だという判断があったわけだろうが、最初から冷静に「今度は直接抗議してやる、その方がいいだろう」と判断していたなら訪日取り消し発言と数日後の撤回発言とかなかっただろうと思われるのだがどうか。この間の経緯の素直な解釈がいつもの選択肢を選んでみたら(状況が変化していて)非常に不利なのが判明したのでsecond bestに乗り換えたというものだとしたら、それはまさに(朝日社説が否定したがった)外交における靖国カードの無力化という事態ではないのか。事実を殺して願望で世界を見る者は、やはり本を殺し人を殺す道に立っているのだろうなと、まあそういう話なのである。
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離党勧告ですが、私としては、除名処分の方が良かったと思うのですが。というのは、議論の段階で反対意見・少数意見を述べるのは自由であり、望ましいことだと思うのですが、党の意見が決まったら、それに従って、議案に賛否を示すのが国会議員の務めだと思うからです。特に、比例代表議員は、あくまでも「党」の議員であって、議員「個人」であってはならない、と思うからです(憲法の建前とはずれますが)。一部のマスコミは、「少数意見・反対意見の排除は、多様な意見の排除であり、自民党に取ってマイナス」と言いますが、選挙民は「党」に着目して投票するわけですから、党の意思に従わなかった(しかも、最も重要な、議案の賛否に関して)議員を除名にしなかったら、選挙民は何を信じて投票したらいいのか分からない、と思うのですが。
あと、民主党ですが、前原代表の対案路線、評価していたのですが、なんか雲行きが怪しい様ですね。今までの民主党の行動って、本当にそれが良いと考えての行動なのか、自民党がもめているから、それに便乗して政局にしてやれ!と考えての行動なのか、分からないことが多すぎでした(私は、先般の郵政民営化は後者だと思っています)。それを、民主党の考える案=対案を出すという、望ましい姿になった、と思っていたのですが。。。。
最後に、朝日について
皇室典範改正に関し、横田教授が憲法学者として意見を述べていましたが、(斜め読みですが)日本国憲法上平等原則の一大例外である天皇制に対し、男女平等を言うというセンスに感服しました。私としては、明治憲法下で導入された、皇族の養子の禁止を解除するのが手っ取り早いと思うのですが。
>TKさん
除名の件、筋論としてはその通りでしょうが、参院との均衡という話もあったんでしょうね。野田聖子つぶしという観測も出ているようです。
民主党については、こう、小泉総理のリーダーシップを問題にするより先に党内リーダーシップが確立できなきゃダメなのでは、という感じですな。どうなることやら。
皇室については構造的な供給不足の問題を直視してないなという印象があります。女系相続を許しても今度は婿殿をどこから見つけてくるかという問題があるわけで、皇室の藩屛なき今、一部の人の英雄的な努力に期待する制度は維持できないよなと。……だから「いることにする」のが一番便利だと思うわけですがダメですかねえ。安上がりなのに。