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総選挙概括(2・完)

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もちろん、このような政治体制のシフトが歓迎すべきことかどうかについてはさまざまな意見があるだろう。例えばbewaad氏は今回の選挙のプレビッシト的性格(小泉総理の解散権行使に対するオブジェクション)や、その背景で活用されたイメージ戦略について批判的であるし(ヒトラーに擬えるに当たって悲しいけど、これって選挙なのよね)、その懸念について同意する点も多い。私自身は一定の留保をしつつ井上達夫の「批判的民主主義」的なリーダーシップ形成を支持したわけだが(選挙戦続く)、しかし問題は自民党が勝てば批判的民主主義の基盤ができるのかという点にある。制度的には二大政党制への準備が整ったと言えるのではないかと思うが、当の民主党にその流れを受け止めるだけの体力があるのかという問題である。

今回その体力問題の所在を示したのは、実は自民党である。何かというと比例代表東京ブロックで候補者が底を尽き、確保した当選枠をむざむざ社民党に譲らざるを得なかったということを指している。これだけの大シフトが起きるとは予想しなかったということだろうし、まあそうだろうなあとも思うわけだが、客観的にいえば本来必要となるだけのリソースを確保しておけなかったという事態である。で、私が懸念しているのは、これと同じことが、より大規模に、発生する危険がないだろうかということだ。小泉改革ないし自民党支配体制に対する有権者の批判が高じた場合には次の選挙で大規模な民主党への投票シフトが発生するだろうが、それを受け止められるだけの候補者の数を民主党は揃えられるだろうか。

実はこの点が過去の選挙で民主党が勝ちきれなかった(シフトを起こしきれなかった)原因でもあるだろう。つまり、十分な候補者数を確保できず、選挙前から自民党に不戦敗してしまう選挙区の存在である。有権者の「風」を受け止めるには、受け止められるだけの体力が必要になる。そしてこの点において自民党はやはり端倪すべからざる政党であって、「刺客」だの「女性頼み」だの言われながら、結局は造反組の出たところも含めすべての小選挙区に候補者を送って見せた。それを可能にしたのは、著名人・地方議員・党職員・公募への応募者など幅広いリクルート能力である。今回のシフトを支えたのがこのような政党としての基礎体力であることは注意されなくてはならない。

問題は、民主党にそのような体力があるか、特にこの惨敗の後になお体力が維持できるかという点である。ここ数回の連勝で、若手官僚のあいだに民主党から出馬する傾向が強まるなど、ようやく人材のリクルート経路が整ってきたかな、という段階の民主党である。負け戦のあとでなお人々を引きつける魅力を(理念的な面と経済的な面の双方において)示すことができるのだろうか。大統領選挙による政権交代と、ポリティカル・アポイントメント(政治的任用)制度によって政府関係者の大規模な入れ替えが起きるアメリカにおいては、負けた側の政治家・政府高級職員は大学やシンクタンクに転職して生計と政治活動を維持すると言われている(そして勝ったらそこから政府に戻ってくる)。今回の敗北で大量の失業議員・失業秘書を出した民主党は、彼らを政治スフィアの内部に、将来の候補者ないし関係者として留めておくことができるだろうか。彼らを維持するための資金的基盤が、日本社会の中にあるだろうか。民主党は資金源を何とか確保して捲土重来を期すという戦略を描くことができるだろうか。

というわけで私が今もっとも恐れているのは、民主党が負け過ぎること、もしくは負け慣れることである。「政権準備政党」ではなく「野党」として、政権交代を本気で狙うことなく批判的位置に安住するという選択がどうやらそれなりに快適であり当人たちの利益にもかなうらしいということは、55年体制を想起すれば理解できる。民主党が、かつて一度政権を失いながら復帰のための体力を維持することのできた自民党的あり方を(もちろん政治的立場は違うにせよ)志向していくのか、それとも社会党に帰っていくのか。批判的民主主義の成否はその点にかかっているのだろうと思われる。


しかしそれにしても社会党の議員って他人の言うこと聞かないでずっと喋ってるなあ(選挙ステーションの録画を見ながら書く)。

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truely_false さんのコメント (2005年9月24日 02:56):

>しかしそれにしても社会党の議員って他人の言うこと聞かな
>いでずっと喋ってるなあ

もし、それが党首でしたら、同郷・同窓(中高)の一員として、お耳障りをお詫びいたします。 ..OГZ、

おおや さんのコメント (2005年9月25日 00:17):

すいません、素で間違えました(「社会党」→「民主党」)。
ただまあ、「ひでえなあ」と思っていたのは民主党の仙石政調会長(当時)なので、あんまり間違ってないような気もしますけど。

>truely_falseさん
ども、というわけで別の人です。代表の人もあんまり人の話聞いてないみたいでしたけど、まあ話題になるOBがいるのは良いことなのではないでしょうか。私の出た学校は……赤川次郎と宍戸開か orz. 研究者はそれなりにいるみたいなんですけどね。

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すいません、素で間違
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>しかしそれにしても

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