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台風と責任

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田中康夫・新党日本代表がどこかの記事で「作家らしく言葉の力で戦う」という趣旨の発言をしていたのですが、いやしかしTVインタビューなんかを見ているとあなた文頭と文末の対応がほとんど取れてないじゃないですか(挨拶)。まあ喋り言葉なのである程度は大目に見るべきなんだけど、それにしても言葉のプロとは思えないよねえと講義を始めて5年目の私が言ってみる。

さて月曜・火曜と法哲学合同研究合宿(あるんですよそういうのが)のために琵琶湖畔に出かけていたところ台風に襲われそうになり、慌てて帰ってきたら名古屋はまたしてもほぼ空振りに終わった水曜日。何となくがっかりしつつカトリーナのことを考えたらそれに文句を言ったらいかんよなと思うわけだが、しかしニュー・オーリンズの状況は相変わらず混迷しているようである。

被害が拡大した背景に貧富の差の拡大と銃社会の存在を指摘するのはまったく正当であって、ブッシュ共和党政権の政策の妥当性については議論されるべきだろう。しかしこう、民主党政権だったからニュー・オーリンズの平均標高が上がったりはしないわけであって、でかい台風だからそれなりに水没地域は出ただろうし、それを防ぐための治水事業には膨大な時間と資金が必要になり、今できてないということはブッシュ政権だけでなくクリントン政権もやらなかったということだろうから政党如何の問題じゃないんじゃないかということで置いておくと、結局問題は避難計画の実施と被災者対応のための物資備蓄なり配分なりがうまくいっていないという点にあるだろう。で、私も自信を持って言うわけではないのだが、あの国においてそれらは第一義的に州政府の権限と責任に属すべき事柄ではないのか。で、現在のルイジアナ州知事は民主党のキャスリーン・ブランコ氏なんだが。

日本のマスコミでもブッシュ政権の問題点をいい気になって指摘している論者がおり、イラクの戦費が40兆ドルなのに災害対策予算が40億ドルとかいう数字も挙がっていたが、基本的に連邦政府の専権に属する軍事問題と、州政府の補完的機能にとどまる災害対策問題を直接比較することが有益だとは思われない。また民主党(とそちらに近いマスコミ)によるブッシュ政権批判には上記の通り非常に戦術的なものがあり、いやもちろん批判されるべき点は十分にあるのだが、主要な問題から目をそらさせようとしている点が見抜かれてすでにブログなどでの批判が始まっているようである。アメリカの個々のメディアには政治的な傾向性や戦術性があるので、そういった特徴や連邦制を含むアメリカの国制に対する理解が不十分だと問題をきれいに見間違うよな、と思ったことである。

おまけ(asahi.com)。まあ爆笑というか所詮こんなものでしょ、というか。

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