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愚かさと私の貧乏性について
二校と初校と入稿が一度に来ると何が何だかわからないんですが(挨拶)。月刊連載してる人なんかどうなってんのかなあ、すげえなあ。
さて「シロウトさんには理解しにくいことの二」の続きを書こうと思いつつ仕事に追われているわけですが、ちょっとすげえ記事を見かけたので耐えきれずに書く。
南山大学(名古屋市昭和区)の学生たちが、イラク戦争をきっかけに企画・製作した平和のメッセージ集「ちいさなあかり」(新世社)が完成した。販売収益を海外のNGO(非政府組織)に寄付しようと3千部を印刷したが、書籍の流通ルートに乗らない自費出版のため、扱ってくれる書店が少なく、販売は苦戦。協力してくれる書店などを探している。
まあ内容とか主張とかはどうでもいいのだがデータを記事からあさってみると、(1)B6版170ページ。(2)1冊800円。(3)これまでに売れたのが350部、製作費分は1500部(=120万円)。(4)取次を通していないので教会の書店・大学内と近くの書店2件のみで販売。
ええと。つまりこいつら この学生さんたちは、どのくらい売れるかの見積りも立てずに、販路の確保も確認もせずに、とりあえず印刷してしまった、のですね。しかも3000部。
そんだけの部数を売るってのがどういうことか、わかってるのかなあ。普通の書店は取次を通した仕入れしかしないから、流通に乗せたいなら取次に納入できる出版社に頼まないといけないというのも常識だと思うんだが(最低でも少し調べれば確実にわかる)。記事からは、刷ったあとで書店に交渉したら「取次を通してない本は置けない」と断わられたように読めるんだけど、最低でも印刷する前に書店に行って置いてもらえるかどうか聞いてみて、部数を決めるというくらいのことは考えてもよさそうなもんだが。
取次を通すなら通るで、そういう「自費出版」を引き受けてる出版社を探せば良い。いやもちろんそういうところに頼むと流通経費がかかるので……ってのは正しいが、だったらこんな高い印刷所(かな?)に頼まないで経費を圧縮するだろう。もちろん原価は造本なんかで違ってくるわけだが、あ〜写真を見るとカラー表紙のハードカバーっぽいなあ。あのね、チャリティってのは羽1本で10円以上かっぱぐから成立するんでね。完売した場合で原価率50%なんてのを何て呼ぶか教えてあげようか。自己満足っていうの(このへん西原理恵子先生風で)。
良いことをしたんだから良い結末になるのは当然だとでも思ったのかなあ。どうせこの記事で同情した善意の人々が購入して助かりましたなんて結末になるんだろうけど、あのね朝日新聞の中の人に言っておきますけど、世間をなめくさったガキをつけあがらせるとロクなことがありませんよ。いやもう本当に思想とか主張とかじゃなくてね、それ以前の問題だから。
サイバラ先生の言葉を送ります――「一回も自分の飯代かせいだ事のない金持ち大学生の自由平等語りを聞くほど私はヒマじゃないな」(『できるかなリターンズ』)。とりあえず当の学生たちには、赤字分だけじゃなくて寄付するつもりだったカネの分まで自分の労働で稼いでこい、それから偉そうなことは言えと申し上げたい。あ〜もう血い吐きそうですよ、ヒトの金なのにねえ。
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赤字覚悟で身銭切って一冊七千円もする本を刷って頒布したことのある人の言うことは重みが違う(挨拶)。 さて、↓こんな記事を読んだのだが。 「愚かさと私の貧乏性について」(おおやにき) 続きを読む
赤字覚悟で身銭切って一冊七千円もする本を刷って頒布したことのある人の言うことは重みが違う(挨拶)。 さて、↓こんな記事を読んだのだが。 「愚かさと私の貧乏性について」(おおやにき) 続きを読む
これだけ猫も杓子も同人誌を作っている時代に、うぶ(=ばか)ですなあ。いや、うちらでも数千部売れて2版が出たっていうだけで大喜びしているのに、そう思うととても腹が立ってきた。
温厚なよこはまさんが怒ると怖いです(笑)
ちょっと補足。私は別に若者がなにかしでかしたのが悪いと言っているわけではない。問題は物理的な年齢ではなく、自分のしたことの結果を自ら引き受ける覚悟があるのかという点にある。
たとえ18歳(以下)でもリスクを背負って行動するならその人は大人だし、50歳・60歳だろうが他人の善意をあてにしてしか行動できないのならガキである。そしてガキの目の前に悪意を突きつけて反応を見たくなる衝動をして(精神的な)オヤジと言われるなら、私はそれを甘受しなくてはならないのかなあと思いつつちょっぴり微妙な29歳。